読売・TDBフォーラム北陸講演概要

富山県成長戦略のビジョン 「幸せ人口1000万 〜ウェルビーイング先進地域、富山〜」を目指して

新田 八朗  氏 富山県知事

開催日2022年11月7日 (月)
会場 富山県民会館(富山市新総曲輪4−18)/14時開場 14時30分講演開始

 新田知事が、富山県の成長戦略について語りました。

 県の成長戦路の柱は、心身ともに健康で幸福な状態を示す「ウェルビーイング」と、県と関わりを持つ人を意味する「関係人口」。

 県民のウェルビーイングを向上させ、関係人口1000万人を目指すとしています。

 この狙いについて、新田氏は「ウェルビーイングの向上で、県外から人を呼び込み、新しい価値や産業を生み出すことにつなげたい」と指摘。そのうえで「関係人口を積み上げて、県に関わる人がみんな幸せになるようにしたい」と語りました。

 官民連携をより促し、関係人口の増加につなげるため、連携の受け皿となる組織の設立を検討していることも明かしました。

 知事によると、連携組織は、行政と企業、県民らが連携して様々な取り組みを行う際の窓口とし、名称は、一般社団法人「富山しあわせデザイン」で検討しているとのことです。知事は「富山にも官民連携のプラットフォームが必要だ。よりスピード感をもって、官民連携実現できる」と話しました。

 県成長戦略について県民と協議する10月のイベントで、参加者から提案を受けて検討に入ったそうです。

 知事はまた、関係人口を1000万人に増やす方策の一例として、例えば「すしと言えば富山」などのイメージ戦略を徹底的に進める案を紹介しました。さらに、15〜34歳の女性の県外流出が続いていることに触れ、「このまま若い女性が減り続ければ、少子化は止まらない」と強調。女性活躍を進める企業への支援や、男性の育児休業取得率の向上を目指すと訴えました。

講師プロフィール

  • 新田 八朗  氏 富山県知事

    1958年、富山県富山市生まれ。19813月一橋大学経済学部卒業。

    同年4月(株)第一勧業銀行入社。19831月同社退社。同年2月日本海ガス(株)入社。20001月同社代表取締役社長に就任。20181月日本海ガス絆ホールディングス(株)代表取締役社長に就任。20201月日本海ガス(株)代表取締役社長を退任。同年3月日本海ガス絆ホールディングス(株)代表取締役社長を退任。同年11月富山県知事に就任。

    趣味は旅行、映画鑑賞。好きな言葉「One for all, all for one」。