読売・TDBフォーラム北陸:講演概要
野球からの人生力
定岡 正二 氏 巨人軍OB
巨人軍OBの定岡正二さん(65)は、エースとして甲子園4強入りを果たした鹿児島実業高校時代や、投手陣の3本柱の1人として活躍した巨人軍時代の思い出を、ユーモアを交えながら紹介しました。
その上で、「高校時代の練習でたたき込まれたことがあるから、甲子園で勝ち、プロで勝ち、日本シリーズで勝てた」と述べ、基礎の重要性を強調。
さらに「失敗を恐れず、何度もやるうちに成功が見えてくる。それを教えてくれたのが野球だ」と力説しました。
定岡さんは、巨人軍時代の監督の人柄を紹介。長嶋茂雄さんは「明るく、元気で、前向き」で、それらの大切さを教わったとしました。藤田元司さんは、降板の際に「次、頑張れ」とよく声をかけてくれ、定岡さんは「その一言にどれだけ救われたか」と感謝しました。さらに、選手時代から知っている王貞治さんについては、忍耐力と厳しさがあったと振り返りました。
定岡さんは引退後、全国各地の野球教室で講師を務め、これまで約5万人の子どもと触れ合ってきました。「その中でプロ野球選手になったのが高橋優貴投手(巨人)。いつも気になって応援している」と明かしました。
選手へのインタビュー経験も多い定岡さん。自らの経験も踏まえ、「強い体でないと、強い精神力は宿らない。強い選手を育てるには、食を大切にする必要がある」と熱弁を振るいました。
講師プロフィール
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定岡 正二 氏 巨人軍OB
1956年、鹿児島県生まれ。1974年プロ野球ドラフト会議で、読売巨人軍からドラフト1位指名を受け入団。
長嶋茂雄監督最終年の1980年にプロ入り初勝利。藤田元司監督就任の最初のシーズンである1981年にはプロ入り初の2桁勝利(11勝)を挙げる。翌年の1982年にはオールスターにも初出場、自己最多の15勝を挙げ、同年代の江川卓や西本聖とともに3本柱として活躍する。
通算成績51勝42敗3セーブ、防御率3.83。初登板は1977年5月18日、対大洋ホエールズ10回戦(石川県立野球場)。