読売・TDBフォーラム北陸:講演概要
どうなる日本の政治と経済
橋本 五郎 氏 読売新聞特別編集委員
読売新聞特別編集委員の橋本五郎氏(78)は、ブロック経済が第2次大戦を引き起こす一因になったことを例に、トランプ関税を批判しました。関税見直しを求める日本の対米交渉については、「関ヶ原の戦いで、敵軍に『自分だけは許して』と言うようなもの。『日本だけは関税を上げないで』という交渉は恥じるべきだ」と指摘。「欧州諸国と協力し、トランプ氏はおかしいと言うべきだ」と主張しました。
「安倍晋三回顧録」(安倍晋三著、中央公論新社)の聞き手として著作に携わった橋本氏は、石破内閣を安倍内閣と比較して論じました。
安倍内閣が長期政権となった理由について「身近に寝食を忘れて支える人がたくさんいたからだ。その人数が政権の強度でもある」としました。橋本氏は、その点で石破内閣は「弱い」としつつも「短命な内閣だと思われているからこそ、(石破首相は)毎日一生懸命にやっている。長期政権になるかも」と評価しました。また、「(石破首相は)信念があるなら、何を一番やりたい内閣なのかを示して、国民民主党や日本維新の会の言うことを聞いて、法案を通せばいい」とも話しました。
7月の参院選については、6月22日に行われた都議選で自民党が大敗したことに触れ、「小池百合子都知事の独り勝ちという結果で、参院選に結果が連動するとは思えない」と述べました。
講師プロフィール
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橋本 五郎 氏 読売新聞特別編集委員
1946年秋田県生まれ。1970年慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、読売新聞社入社。
75年に本社社会部、76年より政治部、論説委員、政治部長・編集局次長を歴任。
99年からは日本テレビ系列「ジパングあさ6」「ズームイン!!朝」でニュース解説を担当。
2006年より現職。読売テレビ「ウェークアップ」、「情報ライブ ミヤネ屋」にレギュラー出演。
2014年度日本記者クラブ賞受賞。主な著書に、「新聞の力」改訂版(労働調査会) 「虚心に読む」(藤原書店)『宿命に生き 運命に挑む』(藤原書店)『官房長官と幹事長』(青春新書インテリジェンス)『心に響く51の言葉』(中央公論新社)『総理の覚悟』、『総理の器量』(中公新書ラクレ)、『「二回半」読む』『範は歴史にあり』(藤原書店)他