読売広論セミナー大阪:講演概要
日本を守る。未来を拓く。
高市 早苗 氏 自民党政務調査会長
開催日2022年6月20日 (月)
会場
リーガロイヤルホテル(大阪市北区中之島5-3-68)/午後5時開場 午後5時30分講演開始
自民党の高市政調会長が6月20日、「日本を守る。未来を拓く(ひらく)。」をテーマに講演しました。岸田内閣が重要法案に位置づけ、5月に成立した経済安全保障推進法の意義などについて語りました。
同法は、中国やロシアなどを念頭に、日本の経済安保態勢の抜本的な強化を図るもので、高市氏は「(国家の安全を損なう恐れのある)特許を非公開にすることで海外で悪用されず、日本の技術的優位性を確保できる」と強調しました。
今後は、情報漏えいの恐れがないと認定された人だけに機微情報に触れる権限を与える「セキュリティー・クリアランス(適正評価)制度」の整備が課題になるとの認識を示し、「身元調査をやられるんじゃないかといった反発があり、色んな議論になる」と述べました。
一方、多くの食料を輸入に頼る日本にとって、ロシアによるウクライナ侵攻で食料安全保障の課題が浮き彫りになったと指摘。その上で「施設の中で野菜や果物を作る技術を確立し、(食料が)入ってこなくても大丈夫という体制にすることが大切」と訴えました。
参加者からは台湾有事に関する質問もあり、「日本が戦域に入ることを想定し、日米で相当な詰めをしておく必要がある」として、今後、国会で議論が進むとの見通しを示しました。
講師プロフィール
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高市 早苗 氏 自民党政務調査会長
奈良県出身。61歳。1984年神戸大経営学部卒、松下政経塾入塾。松下幸之助氏に「国政の場で働ける政治家になれ」と説かれ、政治の世界へ入った。
93年衆院選で初当選し、現在9期目。総務相を5回務め、在職日数は歴代最長。