読売Bizフォーラム東京
:講演要旨
美しき日本を求めてー『観光立国』への挑戦ー
アレックス・カー 氏東洋文化研究家
開催日2019年8月20日 (火)
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東洋文化研究家のアレックス・カーさんを講師に迎えた講演会「美しき日本を求めて―『観光立国』への挑戦―」が8月20日、東京・大手町の読売新聞東京本社で開かれた。カーさんは、京都などで訪日客らが急増して観光公害が生じていると指摘した上で、「うまく管理すれば観光立国になるが、できなければ観光亡国になりかねない」と強調した。
カーさんは全国各地で古民家再生事業に尽力している。「観光は(世界各国との)競争産業。日本が美しいと言えるかどうかが重要だ」と述べ、古い町並みや古民家を再生することが価値を高めると訴えた。
講師プロフィール
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アレックス・カー 氏 東洋文化研究家
東洋文化研究家、特定非営利活動法人●庵(ちいおり)トラスト理事。1952年米国生まれ。67歳。1964年に初来日。イエール大学にて日本学専攻。オックスフォード大学で中国学の修士号を取得。1977年より京都府亀岡市に在住し、日本と東アジア文化に関する執筆、講演等に携わる。2004年から2010年に京都で町家を修復し、宿泊事業を営んだ後、活動を地方へと展開。伝統家屋の修築保存活動、景観コンサルタントを各地で行い、滞在型観光の促進に寄与。これまでに数十軒の古民家を改修。著書に『美しき日本の残像』(1993年新潮社、新潮学芸賞受賞)、『犬と鬼』(2002年講談社)、『対談 世流に逆らう』(共著、2012年北星社)、『ニッポン景観論』(2014年集英社新書)、『観光亡国論』(共著、2019年中公新書ラクレ)など。
※●は、「竹冠」に「がんだれ」に「虎」オフィシャルサイト:http://alex-kerr.com