読売Bizフォーラム東京
:講演要旨
ソーシャル・イノベーションの旗手たちvol.2
ワイン醸造家・三澤彩奈 「『甲州ワイン』で世界と勝負する~地域の未来を見据えて」
三澤 彩奈 氏ワイン醸造家
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日本固有のブドウ「甲州」にこだわったワインで世界を目指すワイン醸造家、三澤彩奈さん(39)を講師に迎えた「読売Bizフォーラム東京」の講演会が1月23日、東京・大手町の読売新聞東京本社で開かれた。テーマは「『甲州ワイン』で世界と勝負する~地域の未来を見据えて」。
三澤さんは、ワインの本場の仏ボルドー大学で醸造を学び、世界のワイナリーで修業をした。2008年から、実家の中央葡萄酒(山梨県甲州市勝沼町)で栽培と醸造の責任者を務める。14年には世界で権威あるワインコンクールで、日本初の金賞を受賞した。
三澤さんは「甲州は薄紫色の繊細で美しいブドウ。ワインは産地の風景を見せてくれる。海外で修業する中で、日本人だからこそ造れるワインを目指そうと思った」と話した。
講演会ではワインの試飲も行われ、三澤さんの解説を聞きながら用意された簡単な和食との組み合わせを楽しんだ。
講師プロフィール
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三澤 彩奈 氏 ワイン醸造家
1923年山梨で創業、中央葡萄酒グレイスワイン4代目社主の長女として、幼い頃よりワイン造りに親しむ。ボルドー大学醸造学部DUAD卒業。フランス栽培醸造上級技術者取得。ステレンボッシュ大学院にてブドウの生理学コース修了後、オーストラリア、ニュージーランド、チリ、アルゼンチンのワイナリーで研鑽を積む。2008年より、グレイスワイン栽培醸造責任者。2014年、世界最大のワインコンクール「Decanter World Wine Awards」にて、日本ワイン初の金賞を受賞。
著書に『日本のワインで奇跡を起こす 山梨のブドウ「甲州」が世界の頂点をつかむまで』(ダイヤモンド社)。読売新聞山梨版で『ワイン歳時記』を連載中、ショップチャンネルのテレビコマーシャルにも出演している。中央葡萄酒株式会社ホームページ https://www.grace-wine.com/