読売Bizフォーラム東京
講演要旨

紙の誕生と伝播から見る「記録媒体の世界史」~東洋から西洋へ

小島浩之 氏東京大学経済学部資料室 講師

森脇優紀 氏東京大学経済学部資料室 特任助教

開催日2021年11月26日 (金)
  • 「東京大学経済学図書館創設120年」「アダム・スミス文庫寄贈100年」「東京大学経済学部資料室創設110年」の記念事業として、東京大学経済学図書館・経済学部資料室、東京大学東アジア藝文書院、読売調査研究機構の共催で開催するオンライン連続講座「知の継承(バトン)」の第1回「紙の誕生と伝播から見る『記録媒体の世界史』~東洋から西洋へ」が、1126日に開催されました。

    歴史資料保存技術の研究者である小島浩之講師とキリシタン史を専門とする森脇優紀特任助教が、古代中国から大航海時代に至る「記録媒体としての紙」がたどったグローバルヒストリーをわかりやすく説明しました。

講師プロフィール

  • 小島浩之  氏 東京大学経済学部資料室 講師

     京都大学大学院文学研究科修士課程(東洋史学)修了。中国の官僚制度や人事政策の歴史を研究するうちに、官僚の辞令書や文書行政による文書のやりとりに興味をもったことから、文書やそれに使われている紙について興味を抱くようになった。文献史料の正確な読解に加えて、字面だけから解明できない部分にモノの観察から光を当てようと奮闘中。あわせて歴史史料を保存するための技術・方法・環境についても研究を進めている。

  • 森脇優紀  氏 東京大学経済学部資料室 特任助教

     上智大学大学院文学研究科博士後期課程(史学)単位取得退学。専門は、キリシタン史。2018年度より、日本学術振興会科学研究費助成事業18H00699「16~17世紀における銀の移動と情報伝達:グローバル・ヒストリーの視点から」の研究代表者として、大航海時代に海を渡った和紙について、ローマ・イエズス会文書館所蔵の日本関係文書を中心に調査・研究を進めている。
     近著(共著)に『キリシタン歴史探求の現在と未来』(「第8章イエズス会宣教師と紙」)