読売Bizフォーラム東京
講演要旨

「ハワイの日本語」の多様性が伝えるもの
~日系人社会150年の言語生活史(オンライン無料特別講座)

朝日祥之 氏国立国語研究所 研究系 言語変異研究領域 准教授

岩崎拓也 氏人間文化研究機構 人文知コミュニケーター 国立国語研究所 研究系 日本語教育研究領域 特任助教

開催日2021年12月6日 (月)
  • 国立国語研究所准教授の朝日祥之氏が、126日の大手町アカデミア・人間文化研究機構共催講座で「『ハワイの日本語』の多様性が伝えるもの~日系人社会150年の言語生活史」と題して講演しました。

    移民した日本人に中国地方出身者が多かったため、その方言がハワイの日系人社会の共通語となった経緯や、「元年者」と呼ばれた最初の移住者から戦時中・戦後の日系人を取り巻く環境の変化、日本語教育の歴史などを、貴重な当時の音声資料などを交えて解説しました。

    Q&Aでは、ハワイ、アルゼンチン、オーストラリアなど世界各国に在住の日本人・日系人からの質問が相次ぎ、企画への関心の高さがうかがえました。

講師プロフィール

  • 朝日祥之  氏 国立国語研究所 研究系 言語変異研究領域 准教授

    専門は社会言語学、日本語学。
    主要単著は、『サハリンに残された日本語樺太方言』(単著、明治書院、2012年)、『ニュータウン言葉の形成過程に関する社会言語学的研究』(単著、ひつじ書房、2008年)。主要共編著は、『新版社会言語学図集』(共編著、ひつじ書房、2021年)、『アメリカとハワイ日系社会の歴史と言語文化』(共編著、東京堂出版、2015年)

  • 岩崎拓也  氏 人間文化研究機構 人文知コミュニケーター 国立国語研究所 研究系 日本語教育研究領域 特任助教

    熊本県出身。一橋大学大学院言語社会研究科言語社会専攻修士課程博士後期課程修了。博士(学術)。
    専門は句読法をはじめとする表記論。代表的な論文は「接続詞の直後の読点をどう指導すべきか」『データ科学×日本語教育』(ひつじ書房2021)、「記号の使用実態とその問題点 発注者と受注者をつなぐためのカッコの活用」『ビジネス文書の応用言語学的研究 : クラウドソーシングを用いたビジネス日本語の多角的分析』(ひつじ書房2020)。