読売Bizフォーラム東京
講演概要

大手町アカデミア×人間文化研究機構
世界で学ぶ日本語学習者の「書く力」の発達~接続詞の使用から見た日本語習得の科学(YouTubeライブ配信・オンライン無料特別講座)

石黒 圭  氏 国立国語研究所・総合研究大学院大学 教授

植田 滋   読売新聞東京本社 調査研究本部主任研究員

開催日2024年9月25日 (水)

 海外の日本語学習者は、どのように日本語を学び、作文技術を習得しているのでしょうか。
 国立国語研究所の石黒圭教授は、海外の日本語学習者が日本語を習得していく過程をデータ化し、分析することで、メカニズムを明らかにするプロジェクトに取り組んでいます。
 本講座では、石黒教授に日本語学習者の作文技術上達過程、特に「接続詞」の使い方に焦点を当て、分析していただきます。
石黒教授は、私たちがふだん、なにげなく使っている「接続詞」の効果的な使い方についてやさしく解説した『文章は接続詞で決まる』(光文社新書・2008年)の著者でもあります。
 日本語を「外国語」の視点からみることで、日本語教育への理解はもちろん、日本語を母語とするわたしたちが、日本語を体系的に理解する一助になることでしょう。
 講演に続いてのトークセッションでは、読売新聞東京本社 調査研究本部主任研究員(前文化部長)の植田滋が聞き手を務めます。

講師による講座内容のご紹介

石黒 圭
国立国語研究所・総合研究大学院大学 教授

国立国語研究所の日本語教育のプロジェクトでは、海外の大学の日本語学科に入学した学習者が、初めて出会った日本語という言語とどのように向き合い、4年間かけてどのように習得していくのか、学習者が実際に話したり書いたりした日本語使用のデータを収集・分析することによって、習得のメカニズムを明らかにすることを目指している。
具体的には、アジアを中心とした世界の20大学で4年間、1,000名近い学習者(調査開始当初)の協力を得て、日本語の作文を書いてもらい、その作文を学習者コーパスとして構築し、Web上に公開する準備が進行中である。
今回の講座では、作文のなかで文章構成を担う接続詞という品詞に光を当て、学習者の接続詞使用の実態を分析することで、学習者がどのように自らの「書く力」を発達させていくか、その一端を紹介する。

 

開催概要

タイトル  大手町アカデミア×人間文化研究機構
      世界で学ぶ日本語学習者の「書く力」の発達
      ~接続詞の使用から見た日本語習得の科学
講  師  石黒 圭氏(国立国語研究所・総合研究大学院大学 教授)
聞  き  手  植田 滋(読売新聞東京本社 調査研究本部主任研究員)
開催日時  2024年9月25日(水)18時~19時45分
開催方法  オンライン配信(YouTubeライブ)
内  容  ・石黒 圭氏による講演 ・トークセッション ・Q&A
受  講  料  無料
申込方法  こちらから
定  員  500名(定員に達し次第締め切ります)
申込締切  9月22日(日)
受講方法  前日までに視聴方法をメールでお送りします
主  催  大学共同利用機関法人 人間文化研究機構、(一社)読売調査研究機構
後  援  読売新聞社

講師プロフィール

  • 石黒 圭  氏 国立国語研究所・総合研究大学院大学 教授

    一橋大学社会学部卒業、早稲田大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。一橋大学留学生センター(現・国際教育交流センター)で16年間、留学生に日本語を教える現場で教育活動に携わったあと、日本語教育を本格的に研究するために国立国語研究所に異動し、10年目になる。専門分野は、文章論・談話分析(日本語学)、作文教育・読解教育(日本語教育)。著書は単著のみで25冊、共編著を合わせると45冊に及ぶ。

  • 植田 滋   読売新聞東京本社 調査研究本部主任研究員

    1990年読売新聞社入社。初任地は前橋市で、群馬県北部の沼田市駐在も経験。99年以降、文化部記者として日曜版や論壇・宗教、書評欄などを担当。2008年から8年にわたり、文化面で毎月掲載の論壇時評を執筆する。論説委員(文化、皇室担当)、文化部長を経て、24年から現職。主に文化、出版関係の記事を執筆。